裁判

受け取り拒否

今回は、前回に引き続き、裁判所からの郵便についてです。

前回は、裁判所からの郵便を受け取った後の事について書きましたが、今回は郵便を受け取らなかった場合です。いわゆる受け取り拒否とか居留守です。

実際問題、裁判所からの郵便を、そこに住んでいるのにもかかわらず受け取らない方がちらほらいらっしゃいます。

たしかに、前回も書きましたが、原則として、郵便自体を受け取らなければ裁判所の手続きは進みません。ただ、それで済むのであれば、逃げ得(?)を許すことになってしまうので、そううまくはいきません。

「書留郵便に付する送達(付郵便送達)」というのがあります。

裁判所からの郵便を、相手が受け取らなくても、「裁判所から発送した時点で届いたことにする」という特別な方法です。

ただ、この方法を利用するには「相手方は受け取らないけど、そこに住んでいる」ことを疎明(証明みたいなもの)する必要があります。

簡単に言ってしまうと、実際に相手の住所地に行き、現地調査(表札や郵便受け、電気メーターのチェック、近所の方への聞き取りなど)をして「報告書」を裁判所に提出することになります。

これが認められれば、相手が受け取らなかったとしても、受け取ったことにすることができます。普通よりひと手間かかってしまいますが、とても有用な手続きです。

裁判所からの郵便

裁判所から何やら郵便が届いた。その内容は、全く身に覚えのないもの。

さぁ、どうしますか?

架空請求は無視しましょう!絶対取りあわないように!といった事をよく耳にします。

しかし、これはあくまでもメールやダイレクトメールの類の架空請求です。

裁判所からの郵便は絶対に無視してはいけません。

裁判所から送られてくる郵便は、特別送達といったもので送られてきます。これを受け取ると、いついつ受領したと裁判所に通知が行き、裁判所も「相手方に書類が届いた」ということで、その中身が身に覚えのある内容であろうが無かろうが、手続きは進んでいきます。

ここで、注意が必要なのは”身に覚えのある内容であろうが無かろうが”手続きは進むということです。

裁判所は、支払督促の場合、形式的に問題のない申し立てであれば受理し、手続きを進めます。そして、何の反論もせず放置した場合、あれよあれよと気付けば”差押命令”が手元に届くなんてこともあり得ちゃうんです。

通常の裁判の場合は、訴えた側(原告)に最低限の立証責任はありますが、次のようなケースもあり得ます。

たとえば、以前原告に10万円借りたが既に返済した。それにも関わらず、10万円払えと訴えられた場合、原告は10万円貸したことさえ証明すればよく、訴えられた側が返済したという反論をしなければ、10万円支払えという判決が出てしまう可能性もあります。

また、全面的に身に覚えのある内容の場合でも、無視はしない方が得策です。

無視をすれば当然相手側全面勝訴の判決が出てしまう可能性が高い。判決が出る前であれば、相手の多少の譲歩も期待できますが、判決後は期待できませんし、差押となれば、職場や銀行などに通知が行ってしまう可能性もあります。

したがって、裁判所からの郵便物は絶対に無視せず、

間違っているものは「違う!」

知らないものは「知らない!」

相手の言い分が正しくても「すこし譲歩してください!」

と反論することが重要です。

少額訴訟!

裁判って時間が掛かる!お金が掛かる!面倒くさい!というイメージ持たれてる方は多いはず。

実際テレビで「この裁判まだやってたの!?」って思うことも少なくないと思います。

10万円貸したのに返してもらえない。よし、裁判を起こそう!というのはあまり現実的な感じはしません。ですが、放っておいたら時効を主張されてしまったり、どこかに雲隠れされてしまったり。このまま泣き寝入りは嫌だ…。でも、裁判だと時間とお金が…。

こんな時、役に立つのが少額訴訟です。

少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払を求める場合に限って利用できる簡易裁判所における特別の訴訟手続で、なんと原則1日で裁判をしてくれる制度です。

ただ、原則1日で終わる。費用も安い。手続きも簡単。などメリットも多いですが、もちろんデメリットもあります。下にいくつかあげてみると、

・原告の言い分が認められる場合でも,分割払,支払猶予,遅延損害金免除の判決がされることがある。つまり、”原告が被告に10万円貸した”ことが認められても、被告に対して「原告に10万円返しなさい。ただし、2万円ずつ5回払いで」みたいに、分割払いにされたり、「3か月間支払いを猶予する」のような判決をされてしまう可能性もあるわけです。

・被告が裁判の前に”通常訴訟”を希望すれば、自動的に少額訴訟ではなく普通の裁判になってしまう。こうなってしまうと、正直、少額訴訟にした意味はなくなってしまいます。

いずれにせよ、どういった手続きを利用するのか慎重に判断する必要がるので、くれぐれも注意してください。

気になることがあれば司法書士事務所ライズへ

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