相続・遺言

事例…くれると言っていたんですけど…書面によらない贈与

私は月に1度、司法書士会の電話相談(ホットライン)の当番を受け持っているのですが、その際に、ひじょーに多い相談があります。
それが今回の題名にもなっている「くれると言っていたんですけど…」です。


Aさんは高齢で一人暮らしのため、色々不自由もあり、近所に住んでる遠縁のBさんに身の回りの世話をしてもらっていました。

Bさんは相続人ではありません。

Aさんの相続人は疎遠になってる兄弟Cしかいなかったので、日頃から「Bさんには本当に感謝している。私が亡くなったら、私の財産は全部あなたに貰ってほしい」と言っていました。

そして、ある日、Aさんが亡くなりました。

すると突然、疎遠だったCさんが現れ、Aの財産は全て自分の物だと主張してきました。

Bは「生前にAさんは私に全ての財産をくれると言っていたんですけど…」と主張しましたが、Cは「そんな話聞いてない」と言って取り合ってくれません。

どうにかなりませんか?



似たような相談は本当に多いですが、今回の事例は、相続人でない知人に対し、「私が死んだら財産をあげる」と言ってはいたけど、書面にしていなかったので、相続人が全財産の相続を主張してきたという事例です。

まず、贈与は書面でなく口頭でも成立します。
しかし、贈与はあくまで当事者間の契約なので『あげます』『もらいます』という両者の合意が必要です。

今回の場合、Aは『あげます』と言っていますが、Bは『もらいます』という意思表示をしていたかどうかが、まず問題となります。

仮に『もらいます』と言っていたのであれば死因贈与は成立していると考えられます。

しかし、これら一連の事実(『あげます』『もらいます』)は証人等により立証しなければなりません。

立証に成功し、贈与が認められたとしても、まだ問題はあります。

書面によらない贈与は、その履行が終わるまでの間、贈与者によって撤回することができてしまうのです。

今回は、現時点で履行(AからBへの財産の引き渡し)が済んでいないので、贈与者であるAの撤回する権利を相続したCは、この贈与を撤回することが出来てしまいます。

まぁこの場合、当前Cは撤回権を行使するでしょう。

ただ、救われる可能性はあります。

実は、たとえ書面によらない贈与であっても、撤回できない場合があります。

それは、贈与に負担(条件)が付いていて、贈与を受ける人がその条件をすでにクリアしている場合です。この場合は、たとえ書面によらない贈与であっても、撤回はできません。

簡単に言ってしまうと『家を掃除してくれたら、あげるよ』と言われて、家を掃除したとします。この時点で掃除という贈与の条件をクリアしているので、これ以降、書面によらない贈与であっても、好き勝手に撤回は出来ない。ということです。

今回の事例について考えてみます。
Aは「自分が死んだらBに貰ってほしい」としか言ってはいませんが、この発言は、BがずっとAの身の回りの世話をしていたことから考えると『今後も身の回りの世話をお願いします。その代わりに私が死んだら財産をあげます』という趣旨の発言であり、『Aが死ぬまでの身の回りの世話をする』という条件が付いた死因贈与と考えることもできます。(もちろん、そう考えられるだけの立証は必要です。)

この場合、実際にBさんがAの世話をやり遂げたことを証明できるのであれば、すでに条件をクリアしていることになるので、Cはこの贈与を基本的には撤回することが出来ないと考えられます。

とはいえ、これら一連の立証のハードルはとてもとても高いと言わざるを得ませんし、仮に立証できたとしても、多くの要因が絡んでくるので、絶対に認められます!とは言えないのが現状です。

やはり、書面によらない贈与は絶対に避けるべきです。

もし、あなたが誰かに何かをあげたいと考えるのであれば、しっかりと『書面による贈与』や『遺言』といった形に残してください。
そうしなければ、あなたの想いは実を結ばないばかりか、トラブルの種になってしまうかもしれません。

そして、もらう側の人も「くれる」と言われたのであれば、しっかりと形に残してもらえないか話してみてはいかがでしょうか?
もちろん、自分から「書いてくれ」なんて言うのは気がひける。財産目的みたいで嫌だ。という気持ちもわからなくはありません。
ただ、しっかりとした形に残さなかったばかりに、死後、余計なトラブルを招き、もっと嫌な思いをすることになるかもしれません。


死んでしまってからや、認知症になってしまってから、トラブルになってしまってからでは遅いんです。
安心して『これから』を迎えるためには『今』出来ることは『今』することがとても大事です。





有名人の遺産相続

某有名人のニュースで気になったことがあったので今回はそのことについて書きたいと思います。

ニュースは、その方の遺産は総額8億から9億で、その内の6億は大阪市に寄付、残りは後妻に全て相続させ、子供には一切相続させない。といった遺言が残されていたというものでした。

遺産は亡くなった方の財産なので、生前に「誰にあげたい」「誰にあげたくない」といったことを思うことは普通のことです。そしてその想いを遺言というカタチに残されたことはとても良いことだと思います。

しかし、今回は大きなミスがあったようです。

法律で決められた相続人には原則として最低限の相続分が保証されています。それが遺留分です。

今回の場合、相続財産を渡さないと書かれてしまった娘さんは、遺留分減殺請求をすることにより全財産の4分の1を取得することが可能です。

従って、通常は、遺留分減殺請求されることを見越して遺留分に相当する財産を娘に相続させるか、もしくは娘に遺留分減殺請求された場合に備えて、減殺請求する順序というのを遺言に遺しておきます。

そうしないと折角遺言を書いても、逆に争いの火種を大きくしてしまう可能性があるからです。

しかしこの遺言にはそういった配慮がされていなかったようです。

ニュースでは遺言が公正証書だったのか自筆証書だったのか等細かいことは言っていなかったのでわかりませんが、おそらく専門家のチェックを受けていなかったのか、もしくは別の要因があったのか…

兎にも角にも、この件は今後は困難な話し合いが予想されます。

やはり、遺言などの、これからを安心して迎えるための重要な手続きは、弁護士さんや司法書士に任せるべきだと思います。

相続登記に使う戸籍の有効期限

事務所に相続登記の相談に来る方で、以前に自分で手続きしようと思って戸籍等を頑張って集めたけれど、途中で挫折してしまった…。という方がちらほらいらっしゃいます。

実際書類を確認してみると、おしい!ってところまで集めている人もいれば、全然足りていませんね…。という方もいます。

集めれば集めるほど、昔の戸籍になるので字が読みづらくなったり、市町村合併等で今は存在しない地名だったり、場所によっては焼失なんてものも結構あります。

ずーっと同じ本籍地で暮らしていた人の場合は、一つの役所で手続きが終わるので簡単なんですけどね。

で、途中まで集めた戸籍等はもうすでに何カ月何年も前に取ったもの。なので「これらはもう使えませんよね?」と言われることがありますが、そんなことはありません。

何年経っていようが使えます。

戸籍によって何を明らかにしたいのかというと、被相続人(亡くなられた方)の相続人は誰なのか?ということです。

実は前妻との間に子はいないのか?とか、どこかで養子縁組していないのか?そして、相続人は生きているのか?を証明するために必要なんです。

なので、集めた戸籍が被相続人が亡くなられた後のものであれば、それから何年経っていようが、被相続人に関するその戸籍の内容は変わるはずがないので使えるわけです。

ただ、相続人については、被相続人が亡くなった時は生きていたけど、その後亡くなってしまった等の理由で変更が生じる可能性は大いにあります。

だとしても、その当時の戸籍を利用して登記をすることができます。

被相続人の亡くなった時点でその相続人は生きていたのであれば相続人であることには変わりないからです。

なので、亡くなった相続人名義に登記することだってできます。この場合は、亡くなった相続人の相続人が申請者になります。

また、被相続人が亡くなった当時、相続人間で遺産分割協議書を作って印鑑証明書も用意してあったのであれば、遺産分割協議を行った相続人が亡くなってしまったとしても、その協議書や集めた戸籍に基づき登記ができます。

要するに、戸籍や協議書が古かろうと、事実に則していれば登記はできるということです。

今回は何が言いたかったのかというと、昔集めたものや、作った書面など使えるかどうかを安易に判断せずに、専門家に相談しましょう。ということです。

婚外子の相続差別は違憲 最高裁

出ましたね。最高裁判決。

一応、この問題をざっくり説明すると、

結婚していない男女の間に生まれた子の相続分が、結婚している男女の間に生まれた子の相続分の半分て言うのはどうなの?という問題に対し、最高裁が「違憲」と判断した。

という問題です。

ざっくりすぎる気もしますが、詳しく知りたい方はニュースとかサイト探せばいくらでも詳しく書いてあるのでそちらでお願いします。すいません。

この問題ですが、私の立場はというと…ケースバイケース。ってかんじかなぁ。。

何とも卑怯な回答ではありますが、そもそもこの問題っていろんなパターンがあると思うんですよね。

たいていの人は婚外子って聞くと、不倫相手や愛人の子みたいなイメージがあるかもしれないけど、そうじゃない場合も結構ある。

たとえば、昔1度結婚しててその時に子供ができたがその後離婚。再び違う相手との間に子ができたが、籍は入れずに死ぬまで一緒に生活を送る(いわゆる事実婚)。

この場合、事実婚の二人の間の子は、結婚していた時の子の半分しか相続分はない。

他にも、婚外子とはいえ、親と一緒に暮らしたり、老後の面倒を見ていた場合もあると思う。逆に嫡出子って言っても、何十年も疎遠になってる場合とかもあると思う。

そういうものをすべて一色単にしていいのかなぁ??

生活形態、家族形態が多様化している今の日本で、結婚してるかしてないかだけで相続分を法律で決めているのが、そもそもの間違いだ!

と言いたいところだけど、法律でこういう場合はこうで、こういう場合はこう。なんて事細かく決めれるわけもないわけで…。

で、ここでやっと今回の本題です。

こういった問題においても、100%とは言えなくても、ある程度解決できるのが”遺言”です。

しょっちゅう書いている気がしますが、遺言は、自分が死んだときに自分の意思で自分の財産をどうするかを決めておくことができる唯一の方法です。

今回のような場合も、遺言があればこんな大事にならなかったかもしれません。

たとえば、財産の半分は妻に、六分の二は嫡出子に、六分の一は婚外子に相続させる。という遺言があったのであれば、婚外子は遺留分が侵害されていない以上、文句は言えません。

逆に、父親が婚外子にも嫡出子と同じ相続分をあげたい又は、婚外子の方に多くあげたいというのであれば、そう遺言に遺していればよかったわけです。

自分たちの生活や家族形態を一番知っているのは間違いなく”自分”なんだから、それを踏まえて、法律なんかに頼らずに、自分の意思を遺すこと、争いの種を遺さないことは、親の義務だと思うわけです。

自筆の遺言

相続が発生してからの手続きをとても楽にしてくれる遺言書。

遺言書にはいくつかの種類がありますが、私的に絶対お勧めするのが公正証書遺言。

ただ、公正証書遺言は公証役場に出向く必要があったり、費用がかかるので、司法書士などの専門家を介せずに遺言を作成される方の大半は自筆証書遺言を利用されているような気がします。

自筆証書遺言はたしかに作るのは簡単です。が、しかし、書き方を間違っていたりすると無効になってしまう場合もありますので注意が必要です。実際、事務所に来られた方で「その遺言所書は…」という方も時々おられますので。

そしてなにより、私が思う、自筆証書遺言の最大のデメリットは、いざ相続の手続きをするときに手間がかかること。

そうです。家庭裁判所による検認が必要なんです。

これ書類集めとかもあるし、結構面倒くさいです。すべての相続人に裁判所から通知が行ったりするのも、場合によっては厄介です。

最近あった事例ですが、「すべての財産は妻に相続させる」という自筆証書遺言を遺して夫が亡くなりました。相続人は、妻と子供二人。

通常だとここから戸籍集めて、検認申し立てして、通知が来て、裁判所行って…となります。何度も言いますが、これ結構面倒くさいです。時間もかかるし費用もかかるし。

でも、子供二人がこの遺言に同意している場合には、ちょっとした裏技があって、そうすれば検認しなくてもいいのでかなり手続き的に楽になります。

何が言いたいかというと、こういう手続きはいろんなやり方があるので、司法書士等の専門家に任せてしまった方が結果的に楽で安上がりだったりすることもあるわけです。

最後に、今回は遺言の内容がわかってる前提で書きましたが、実際に自筆の遺言を見つけても封がしてある場合は勝手に開けちゃだめですよ。

開けたら5万以下の過料の可能性があります。

それに場合によっては改ざん等を疑われるかもしれないんで気を付けてください。

相続(特別受益)

相続時にかなり重要になってくる制度に”特別受益”というものがあります。

特別受益とは、相続人間の公平をはかるための制度です。

民法903条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前三条の規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。

という規定があります。

相変わらず条文はわかりづらい。

簡単な例で説明します。

Aには1000万円の財産があったとします。

Aには子供がBCの二人いたが、Bだけに生計の資本として500万円あげた。

そして、その後Aは亡くなったとします。

そうなると、Aが亡くなったときの財産は500万円。そして相続人が子BCで、相続分は1/2づつになるので、BCそれぞれの相続財産は250万円となります。

ん?生前にBはAから500万円もらっているんだから、実質750万円もらってるのに、Cは250万円?これではちょっと不公平じゃないか?

なので公平の観点から、AがBにあげた500万円は相続財産の前渡しだった。と考えます。

つまり、Aの死亡時の財産は、手持ちの500万円+Bにあげた500万円で1000万円と考えるので、BCそれぞれの取り分は500万円。

しかし、Bはすでに500万円をもらっているから死亡時に新たに取得する財産は0円。逆にCは500万円を取得するという結果になります。

これで公平です。

ここでいうBがもらった500万円が特別受益。そしてその特別受益を実際の相続財産に加算することを相続財産の持ち戻しと言います。

しかし、生前にあげた財産がすべて特別受益に該当するわけではありません。

条文にあるように、”遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として”あげたものに限ります。

この曖昧な書き方がとても法律っぽくて嫌です。

遺贈はいいとして、何をもって生計の資本というのかよくわかりません。はっきりこれとこれは該当。これは対象外。と言ってくれれば争いも減ると思うんですが…。

なので、今までの判例に照らし合わせ、個々に判断するしかありません。

次回は、特別受益のつづきと、持ち戻しの免除について書く予定です。

共有持分

今回は、前回書いた遺言事例の中で出てきた共有持分についてお問い合わせを頂いたので、そのことについて書きたいと思います。

共有とは、複数の人で、一つのものを所有することです。
なので、金銭であれば、複数の人で所有する必要はないので共有の問題は発生しません。
(1000円を二人で共有する必要はなく、500円づつにきれいにわけられるので)

しかし、不動産はそうはいきません。

例えば、相続等でAとBが1/2づつ土地を所有することになった場合。

一つの土地を1/2づつ持ってはいるのですが、この時点では、どこからどこまでがAのもので、どこからどこまでがBのものという風には決まっていません。
あくまでも、この土地の全体に対して、お互いが使用や処分する権利を1/2づつ持っているにすぎません。

したがって、片方の意思だけでは土地を売ることは出来ません。

また、どちらが使うか、一緒に住むかについても原則話し合いです。

もし、それぞれが自身の意思で売ったり使用したり出来るように完全に二つに分けたいのであれば、まず、共有物分割協議が必要になります。
土地をどこでどういう風に分けるかの話し合いです。

しかし、土地というのは、切り分けることにより、道路の面し方、南向きの部分、間口などの条件が変わってくるため、価値がものすごく変わってきます。
そうなってくると、金銭的賠償なども含めて話し合う必要が出てくるため、困難を極める可能性が出てきます。

次に、話し合いがまとまったら、土地を分筆します。
分筆とは、土地家屋調査士さんに頼んで、正式に土地を分ける手続きのことです。たとえば12という地番の土地を、分筆すると12-1と12-2という土地に分けられます。

さらに土地の名義変更の登記をして、12の土地を共有していた状態から、12-1はAのもの、12-2はBのもの、と変更して、やっとAとBはそれぞれの土地を持つことが出来るようになります。

どうでしょうか?
かなり大変だと思いませんか?

やはり可能な限り不動産の共有は避けるべきだと思います。

遺言を書くのであればなおのこと、あえて共有にしなくてはいけない理由がない限り、共有にするような遺言はやめておいた方が良いのではないかと、私は思います。

遺言 事例1

依頼者は80歳女性。
財産は、現在、自分と長男が住んでいる土地と家屋。あとは預貯金と現金。
相続人は子供二人。

依頼者は、自分と一緒に住んで世話をしてくれている長男に、二男より少し多めに財産をあげたいと考えていました。
そこで、依頼者は、全財産のうち7/10を長男に、3/10を二男にあげる遺言を残したいとのことでした。

気持ちはわかりますが、せっかく遺言を書くのであれば、このような持分を指定するという方法はあまりオススメ出来ません。

預貯金や現金に関しては、7/10と3/10にスッキリ分けることが可能なので全く問題ありませんが、不動産はそうはいきません。

もちろん、二人で共有することは出来ますが、その場合、現実的には二人の合意によってのみ処分することができるので、どちらかの一方の持分だけを売ることは難しいと思います。

したがって、お母さんの死後、兄弟が合意のもと、不動産を売却し、売却代金を持分通りに分けるつもりであれば問題ありませんが、長男が売却の意思がなく、住むつもりであれば、大問題です。

なぜなら、二人の共有の不動産に長男が住むのであれば、二男としては、売ることも、使うこともできない不動産の持分を持つことになってしまうからです。

当然、持分を持っている以上、二男にもその不動産を使用する権利があるので、同居するという方法もあるかもしれませんが、現実的にはどうでしょう。

また、長男を追いだすのも、長男も持分を持っている以上難しいと思います。

そうなると、二男は家賃払え!俺の持分買い取れ!と言ってくるかもしれません。

現実に似たような事例で、「兄が我が物顔で占領しているのが許せない」と相談を受けた事があります。

せっかく遺言を書かれるのであれば、後々、争いが起きないように配慮するべきです。
今回の場合、土地建物は長男。預貯金は二男という指定をされる方がよいと思います。
ただし、預貯金より、不動産の価値の方がかなり高い方がほとんどだと思いますので、遺留分には特に注意が必要です。

遺言と死因贈与

遺言による贈与を遺贈と言います。
死亡した時に効力が発生する贈与を死因贈与と言います。

両方とも、死んだ場合に財産を無償であげるという意味では共通しています。
では何が違うのか。

簡単に言ってしまうと、
遺贈は、財産をあげる側の一方的な意思。
死因贈与は、財産をあげる側ともらう側の意思の合致による契約です。
遺贈は一人で出来ますが、死因贈与は一人では出来ないということです。

そうなると、この二つをどうやって使い分けるかが問題です。

例えば、遺言は一方的な意思なので、いつでも撤回が可能ですが、死因贈与は、撤回が制限されることがあります。

また、こういう使い方も考えられます。
遺贈は遺言によってなされます。遺言の内容は死ぬまで秘密であることがほとんどのため、財産をあげること自体を内緒にしておきたい場合に良いかもしれません。

逆に、『私が死んだら財産をあげるから、死ぬまでは私の面倒をみて』と言った具合に、あらかじめあげることを伝えておいた方が効果的な場合には死因贈与の方が良いかもしれません。
ちなみに、この場合は負担付死因贈与と言います。ある一定の負担をお願いする代わりに贈与するという契約です。

何かの参考になれば。

相続放棄はいつまで?

相続放棄はいつまでにしなくてはいけないかご存知ですか?
原則、亡くなってから三ヶ月以内です。
ただ、三ヶ月を過ぎてしまったからといって諦めてはいけません。
いくつかの例外があります。
例えば、疎遠になってたりすると、亡くなったことすら知らない内に三ヶ月経っているということだってあり得ます。そういう場合は、亡くなったことを知ってから三ヶ月以内に手続きすれば大丈夫。
他にも、亡くなったことは知っていたけど、ある日突然、借金の請求書が送られて来た!!という場合もあります。この場合も、その借金を知ってから三ヶ月以内であれば、相続放棄出来る可能性は十分あります。
このように、あくまでも"原則"亡くなってから三ヶ月なので注意が必要です。

逆に、三ヶ月以内でも、相続放棄出来ない場合もあります。それは、亡くなった方の財産の一部でも相続してしまった、もしくは使ってしまった場合です。亡くなった方の借金を払ってしまった場合も同様です。
この場合は、相続財産(借金も含む)を相続する意志表示をしたものとみなされてしまうため、三ヶ月以内でも相続放棄が出来なくなります。

やり直しは出来ませんので、可能な限り相続財産を調べてから、相続するのか放棄するのか、慎重に判断しましょう。


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